相馬&南相馬市は
ばかうまい魚の宝庫。

相馬&南相馬市はばかうまい魚の宝庫。

どこまでも広がる真っ青な海原に突き出すように伸びる港。
大漁旗をはためかせた船が獲れたての魚を乗せて帰ってくると、次はお母さんたちの出番。すぐさま市場へ運び入れ、セリが始まります。威勢のいい掛け声と笑い声。繰り返し続けられてきた港の朝。港の営み。

福島県の東側、太平洋に面した浜通りの北側に位置するのが相馬市と南相馬市鹿島区です。隣り合うふたつのまちは、かつては同じ相馬中村藩の領地でした。毎年7月に両市をまたいで行われる「相馬野馬追」はこの地に生きた勇壮な騎馬武者たちの姿を今に蘇らせる伝統行事。全国から見物人が訪れます。

海辺のまちらしく、漁を生業とする人が多いのも特徴。この付近の海域は黒潮と親潮のぶつかる潮目で、プランクトンが豊富に発生し、さまざまな魚が集まる天然の漁場です。付近の港で水揚げされる魚介類は年間でなんと150種類以上もあり、身質の良さも折り紙つきで、「常磐もの」として高値で取引されてきました。

港の主役は、荒天でもひるまず漁に出る男たちに、底抜けに明るく働きものの女たち。
若い後継者からベテランまで多くの人たちが働く市場の賑わいは、このまちの元気の源です。しかし、港で獲れた魚の多くは県外へ持ち出され、これまで気軽に食べられることはなかったと言います。

「自分たちが自信を持って水揚げした魚をもっとたくさんの人に食べてほしい」 「地元で培われてきた魚料理の文化を知ってほしい」
そんな思いから立ち上がったのが、原釜青壮年部(底曳網チーム)
、原釜青壮年部(小型船チーム) 、女性部相馬支部、女性部鹿島支部の4つの団体のメンバーたち。それぞれにイチ推しの食材を持ち寄り、商品開発に挑みました。

名付けて『馬鹿うまめし』プロジェクト。相馬と鹿島、ふたつの地域の文字をとり、
それぞれの「うまい!」と愉快で賑やかな漁師たちの個性を伝えていきます。 協力は郡山市で旬の食材を活かした和食を提供している日本料理店「粋 丸新」。浜の漁師、お母さんたちの間に受け継がれてきた伝統のレシピとプロのアイデアが融合したメニューは、どれも地元以外ではなかなか食べられない、素材の良さ、フレッシュさを感じられる逸品です。浜の本気の『馬鹿』力、おなかいっぱい召し上がれ!