あくたれ、ふなかた、
まんまたき。

あくたれ、ふなかた、まんまたき。

底曳網漁とは海底に袋状の網を沈めて走らせながら魚を獲る漁法のことで、主にカレイやヒラメ、カニなどを狙います。相馬では通称「ウダセ」と呼ばれ、携わる漁師たちは20代前半から40代が中心。一度海に出ると、船上で2泊〜4泊は当たり前、忙しいと何十時間も眠れないほどの過酷な仕事ですが、みんな明るくて元気いっぱい!
まかない飯を担当する「まんまたき」は若手が必ず通る道で、これがうまくできるようになるとようやく一人前と認められます。
また、この地域の底曳漁師は、魚種や海底の地形に合わせて網を手作りするのが習わし。エンジンのメンテナンスも自分たちで行います。各地で底曳漁師の廃業が相次ぐなか、今なお全国一の隻数を誇っているのも、こうした代々受け継がれる知恵や工夫があってこそと言えるでしょう。

菊地 基文   立谷 修一   佐藤 秀行
三春 雄大   相良 文宏   佐藤 勇二
高橋 佑輔   菊地 克也   佐藤 佑太
太田 和憲   斎藤 啓    堀江 嘉孝
高橋 宗孝

菊地 基文   立谷 修一   佐藤 秀行   三春 雄大   相良 文宏   佐藤 勇二
高橋 佑輔   菊地 克也   佐藤 佑太   太田 和憲   斎藤 啓    堀江 嘉孝
高橋 宗孝

この海の魚は
俺達が獲る!

この海の魚は俺達が獲る!

多くの魚を一挙に捕らえることができる網漁は、人間が考え出した最も古い漁法のひとつ。捕らえる魚の種類によって、曳網、刺網、流網、曳釣、延縄、また籠や胴を使用したりと道具をさまざまに使い分けるのが小型船漁の特徴です。炎天下や荒天での漁はとにかく大変ですが、魚群探知機にいい反応が出ると、思わずテンションも急上昇。時には、魚が獲れすぎてセリの時間に間に合わない!なんてうれしい悲鳴が上がることもあるのだそう。
親潮と黒潮がぶつかる「潮目」では良質なイナダも多く水揚げされますが、意外にも小女子漁(三月〜五月)、しらす(七月〜十二月)の漁獲量が特に高く、ほぼ一年を通して水揚げされることから小女子・しらす漁は小型船の代表とも言えるのだそう。親子や兄弟で船に乗ることも多い小型船。阿吽の呼吸が漁師の誇りでもあるのです。

松下 護    石橋 孟士   高橋 将平
松下 糧    鈴木 日出男  高橋 圭
石橋 正裕   齋藤 智英   櫻井 健博

松下 護    石橋 孟士   高橋 将平   松下 糧    鈴木 日出男  高橋 圭
石橋 正裕   齋藤 智英   櫻井 健博

からっと元気、
浜のかあちゃん。

からっと元気、浜のかあちゃん。

50〜60代中心の女性部の仕事は、網のメンテナンスや漁師たちが獲ってきた魚をセリ場に並べること。その際、いかに「美人」に見えるように並べるかで、値段も変わると言いますから侮れません。なんせ、相馬ではセリを仕切る人のうち、大半は女性。これほど女性が多い港は全国でも珍しく、彼女たちの元気な声はまさに市場の華でした。
しかし、震災後は漁に出られる日も限られ、仕事は激減。「魚が獲れない、売りに出せない」悩みは深刻でした。そんな時に復興事業のひとつとして始まったのが料理教室。港町のお母さん直伝の魚料理レシピは評判を呼び、県内各地はもとより、都内からもお呼びがかかるほどになりました。本操業が始まる日を待ちわびながら、「浜の母ちゃん」たちは今日も笑顔でがんばっています。

佐藤 靖子   宮崎 晴美   坂脇 ハツ子
高橋 悦子   伏見 典子   斉藤 真理子
舘岡 悦子   舘岡 せい子  今野 文子
林 慶子    阿部 洋子   宮崎 美代子
松浦 多美子  高橋 範子   宍戸 高子
桜井 晴美   石橋 光子   佐藤 陽子
坂脇 真智子  齋藤 洋子   寺島 信子
(写真以外)  菊地 知美子  菊地 孝子

佐藤 靖子   宮崎 晴美   坂脇 ハツ子  高橋 悦子   伏見 典子   斉藤 真理子
舘岡 悦子   舘岡 せい子  今野 文子   林 慶子    阿部 洋子   宮崎 美代子
松浦 多美子  高橋 範子   宍戸 高子   桜井 晴美   石橋 光子   佐藤 陽子
坂脇 真智子  齋藤 洋子   寺島 信子
(写真以外)  菊地 知美子  菊地 孝子

からす やがまし ひめ。

鹿島では40代〜80代まで、約20名が女性部として活動中。震災前は、ぐじゃぐじゃになった網を2人1組になって「あみこせ」と呼ばれる網作りをしたりと、次の漁に備えて力を合わせて働きました。なかでも寒い冬の「あみこせ」は手がかじかむ辛い作業。それでも大漁の魚が獲れれば疲れも寒さもふっとんでしまうのだそう。
小女子やしらす漁の時は、船からカゴを引き上げる「カゴ上げ」を手伝い、セリ場に持って行くのも女性たち。鹿島のセリはお昼前頃から始まるのが基本で、早朝に上がった活魚を鮮度よく保つため活魚槽(生簀)で管理したりと、とても気を遣います。ちなみに「からす(烏崎)やかまし(騒々しい)ひめ(女性)」は彼女たちのキャッチフレーズ。パワフルな女性たちが鹿島区烏崎の漁港に笑顔を運んできます。

桑折 澄子   北元 浩子   松野 美紀子
林 節子    桑折 トシ   佐藤 富美子
遠藤 久子   平 京子    遠藤 直子
佐々木 ゆかり
(写真以外)  米田 一子   佐々木 光江
浜田 京子   鎌田 洋子   渡辺 洋子
佐藤 一美   小野田 栄子  柴田 スミ子
蒔田 美雪   小野田 由香里

桑折 澄子   北元 浩子   松野 美紀子  林 節子    桑折 トシ   佐藤 富美子
遠藤 久子   平 京子    遠藤 直子   佐々木 ゆかり
(写真以外)  米田 一子   佐々木 光江  浜田 京子   鎌田 洋子  渡辺 洋子
佐藤 一美   小野田 栄子  柴田 スミ子  蒔田 美雪   小野田 由香里